成功事例を真似るより、自分が成功事例になってみる
新しいことを始める際、私はいつも「自分が成功事例になってみる」と自分に言い聞かせてきました。他人の成功事例に流されることなく、自分で道を切り開いてきました。この考え方は、20年以上前の出来事から生まれました。
私の家族が船で捕獲したカニを、インターネット上のショッピングモールで販売し始めた時のことです。月商は約500万円で、当時の基準ではかなりの成功を収めていたと言えます。 しかし、その時、モール側が一方的に出展料の条件を変更しました。月額の固定費に加え、売上に比例した手数料も徴収するというのです。
この変更について漁師だった父と相談したところ、
「これは下請けと同じだ。嫌だったら辞めろと言って、この先も彼らは条件を次々と変えてくるだろう。だから、モールで売るのはやめろ」
「モールをやめたら売上がゼロになるかもしれない。モールをやめて成功した例はない」と私が反論すると、
「他人の成功事例を気にしてどうする。成功事例がなければ、お前がその事例になればいい。たとえ失敗したとしても、インターネットでの売上がゼロから始まったのだから、ゼロに戻っても失うものは何もない」
父の言葉により、私は迷いなくモールをやめる決断を下しました。その結果、独自のECサイトを自ら構築し、初年度からモールの売上を大幅に上回ることができました。
その時に得た知識と経験は、現在のシステムフォワードの技術力やカスタマーサポートの基礎を形成しています。これらは、新しい事業を立ち上げる際の基軸にもなっています。
それ以降、以下のサービスも「自分が成功事例になってみる」という考えで、他にはないビジネスを次々と立ち上げています。
「自分が成功事例になってみる」と思うだけで、何となく実現可能な気持ちになり、勇気がわいてきます。成功事例を真似る人より、成功事例を作る人が成功するのです。作る側になって頑張っていきましょう。
「自分が成功事例になってみる」と思う効果
1.自己効力感の向上
成功した自分を想像することで、自分に対する信頼と自己効力感が高まります。これは、実際に目標に向かって行動する際の推進力となり得ます。
2.明確な目標設定
成功事例としての自分を具体的にイメージすることで、目指すべき具体的な目標が明確になり、その達成に向けた戦略や計画を立てやすくなります。
3.ポジティブなマインドセット
成功する自分を想像することは、ポジティブな思考を促進し、ネガティブな状況や考えが生じた際にそれらを乗り越えるための精神的なバリアを作るのに役立ちます。
4.リスクへの対処能力
成功事例としての自分を見ることで、挑戦やリスクを恐れずに失敗をも受け入れる勇気が生まれ、成長と学びの機会を広げることができます。
5.モチベーションの持続
成功を体験した自分を思い描くことは、達成感を感じることができ、長期的なモチベーションの維持に寄与します。目標に向かって進む際の粘り強さや回復力を高めることができるでしょう。